川上恵(沙羅けい)の芸術村
 
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狭いせまい庭に雑多な植物が、ところせましと咲いています。
そんな我が家の庭を紹介します。


友人によると、年齢とともに興味の対象が

人間から動物、そして植物、盆栽やがて石へと変わるらしいのです。
まだ石にはいたっていないけれど、興味の対象は植物に移行しつつある私です。
 

桜草に埋もれたようなお宅がある。
ピンクや白い花がもくもくと雲のように咲いている。
きれいですね、って言ったら、どうぞと下さった。
最近、気になっていた花なので、とても嬉しい。
            2021.3.18
早く実になれヘチマの花!
日当たりのいい南側のベランダを占領しています。
ふわふわとした柔らかい花は、芙蓉やハイビスカスに似て
います。久しぶりに祖母を思い出しました。
                 2020.8.1
友人と同じ日に同じ店でキンセンカの苗を買った。
花が咲いた日に彼女から「咲きましたよ!貴女の所はどう
ですか」と、メールが届いた。
私の所も咲きましたよ、と返信した。
ほっこりとした気分になった。
椿
咲いたんだね!害虫にやられて痛々しかったので
心配してたんだよ。偉い、偉い。
咲いてくれて、いつもの庭にしてくれて、有り難うね。
ミニシクラメン
庭の隅に忘れていたのに、雨にも負けず風にも負けず咲い
たんだね。近所の奥さんが、草花もあまり手を掛けないほう
がいいのかなって。
「うん?」
アルテスナンテラ アルテミス
舌を噛みそうな名前。日本名は何ていうの?
畑から移植した菊が駄目になって、庭が寂しくなった。
だから金平糖のような小花を、庭いっぱいに咲かせたくて。
我が家と、相性がいいといいんだけれど。よろしくね!
紅繻子蘭
なんとも風情のある名前だな。そういえば母の娘時代の
帯に繻子の帯があった。あれを鞄にしたら、素敵だろうな。
光線によって、表情が変わるんだもの。
                  2019.10.31
紫陽花
「墨田の花火」と言う紫陽花を鉢植えにしているが、なか
なか咲かない。咲かぬならチョン切ってしまうぞ! と脅し
てやった。可哀想に思った知人が、紫陽花を届けてくれた。
お陰で、墨田の花火は葉っぱのまま健在だ。
カンナ
畑から植木鉢に植え替えたカンナが、こんなに成長しまし
た。背丈はいまや私の肩あたり。
羨ましいエネルギー。さすが夏の花だ。

緑の色は元気と癒しをくれる色。
それにしてもどこまで伸びるんだろう。私の背丈を越すの
かな。


家人が我が家の浄土と呼んでいる、ベランダの西側で
今年も葉を広げました。去年のように、白や桃色の花を
咲かせてみせます。私にもプライドがありますから。

でも、咲くかなあ……。
あ、だめだめ弱気は禁物です。
珊瑚樹
ベランダの花たちが騒がしいものだから、気になって覗き
に来たんだね。真っ白の小花の塊が、もうすぐすると、
真っ赤な実になるんだね。それにしてもずいぶん大木に
なったねえ。
鉄線
どんだけ〜。
花にも意地があるんだね。隣に咲くセッコクを、あまりに
綺麗綺麗って言うもんだから。意地を見せて10も花を
咲かせたんだね。すごいね!美しいよ。6.4
セッコク

あまり奇麗なので、アップにしてみました。
親バカですねえ。
                  5.12
セッコク

深窓の令嬢よろしく、ベランダで人知れず咲いています。
「綺麗だね、ほんとうに綺麗!」と家人は喜んでくれるけれ
ど、私としては道行く人に見てもらいたいなあ。
ベランダは、この家で一番の贅沢な場所。
ジャスミン
二階のベランダから甘い香りが落ちてくる。
「咲きましたよ。早く見に来てよ」ジャスミンからの催促だ。
「ごめんごめん。今日は貴女の前に椅子を出して、一日中
一緒にいるからね」       5.8
蓮根
貴女のところは白蓮と、ピンクの縁取りの蓮だったわね。
だから赤の八重を持ってきたと、Kさんが届けてくれた。
絶対に咲かさねばならぬ!それにしても蓮は、咲いて良し
食べて良しと優れモノだなあ。 2019・5・5

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  くちなし

狭い庭ですが雑多な花がさきます。手入れもしないのに
けなげなものです。
  風蘭

白い花が好きです
初夏の夕方、どこからともなく密やかにあまやかな
香りがただよいます。
  この精緻な花のつくり。
神の御技としか思えません。
 
  カメには金魚も泳いでいます。
子供の頃から、生き物が好きな女の子でした。
金魚のほかにはメダカも。 


  笹ゆり

驚くほど丈夫な茎に、驚くほど大きな花が咲きます。   
花屋さんで売られているユリに比べ、
逞しい、たくましい。
  紫陽花

土壌のせいか、我が家の紫陽花はブルー系。
色もそう変えないところをみると、移り気ではないらしい。
いったい我が家の誰に似たんだ……。 
  蘭   シンピジューム

なんという名前の欄かは知らないけれど、庭のすみに
ごろりと転がしてあるのに、沢山の花をつけるんです。
花も過保護でないのが、いいのかもしれませんね。 
  君子蘭

この花が咲くと庭がいっきょに華やかになります。
蘭と名前がついているけれど、彼岸花科らしいです。
そういえば、花の付き方が似ているかな? 


  カラー

植えた覚えがないのに、ある朝気がつくと、そこに白い花
が、きっと鳥からのプレゼント。
気持ちまでも白く染まりそうな、純白。 
  鈴蘭

何十年も前にお隣からいただいた、鈴蘭。
お隣はすっかり絶えてしまったのに、私の庭ではいまだ
健在。花にも相性があるようです。 
  鳴子ゆり

樹木の下で、密かに咲いている風情が最高だけれど、
我が家の犬が掘り起こして、いまでは可哀想に
植木鉢の中で窮屈にしています。
  蘭 金稜辺

鉢からこぼれるくらいに垂れ下がって、地味なのに
見せ場をしっている花です。女性にもいますよね、こんな
人。派手じゃないのに存在感のある女性。男性の目を惹く
んです。
 
 

  アザレア

ちょっと大写ししすぎましたかねえ。余りに赤が綺麗だった
ので、どんどん近づきました。中国と日本のサツキのあいの
こです。 
  あやめ

一株だけですが、小さなプランターで咲きました。
我が家の庭は、日当たりの良くない北向きなのに。 
   いつ植えたのか、誰が植えたのか、名前も知らない花。
それでも庭の一員として咲いています。
  ツツジ
この家に越してきて30年になります。
ツツジも30年、私達と一緒に年月を過ごしてきました。
でも花数はずいぶん減りました。
私達と一緒に歳を重ねているのですね。 
 
  椿
花のなかで一番好きなのは、椿。                
もっとも深紅の藪椿だけれど。
でもそう言うと、うちの椿が可哀想だから、声に出しては
言わない。
  水仙

ギリシャ神話では、白い水仙は美少年ナルキッソスの
化身だとか。黄色の水仙は誰の化身なんでしょうね?
  沈丁花。

小さな星屑の群れが香りを漂わせます。
くちなし・金木犀と並んで、香りの三大美女です。 
  庭に果実のなる樹木がほしくって、サクランボの木を
植えました。ようやく昨年から実がなり始めました。
たしか去年は7粒。家族で分けて食べました。
今年は何粒なるのやら。 
                                    
  頭部と顔面に大怪我をおった私は、多くの物を失った。
  だが強がりではなく、喪失感は薄い。命を拾ったと感謝しているからだ。
   
  失ったものは多かったが、得たものが二つある。
  庭の草花の手入れと、クラシック音楽を聴くことである。
  事故前の私は、そのどちらも好きではなかった。
  庭は荒れ放題だった。

  だが今までのように外出がままならない状況では、
  庭の草花に触れることぐらいが頃合いだった。
  草花は正直だった。
  手をかけるごと、貧相でみすぼらしかった庭が、次第に華やぎはじめた。

  それが、この写真たちである。

  そしてクラシック音楽。
  目の神経にダメージを受けたのを知った友人が、
  クラシック音楽のCDを用意してくれた。
  やがて退屈なだけでしかなかった音楽が、少し楽しくなった。
  大怪我をしなかったら、手にすることのなかった二つのものである。

  庭の駐車場はいまや、鉢植えの草花に占領されている。
  それも雑多な。
  そして車は賃貸の駐車場にいる。
   
  雪柳

春なのに庭に雪が降りました。
風がふくと雪はゆれゆらと揺れました。
花びらに触れると、雪のようにはらはらと散りました。     
よく見ると五弁の可愛い花でした。 
  野生欄

深紅を通り越して、それは黒に近い赤。
魔力を感じてしまう。
まるで危険な大人の女性……。  
  春欄

気がつけば、細い葉の根元に隠れて咲いている。
その名のように、春らしい薄黄緑の花。
茎はほんのり桜色で、目立たないお洒落をしてるんです。 
  ときにはこんなお客さんも来てくれます。
ドット模様の絶妙な配置。
いちど昆虫になって、我が家の庭を見てみたいなあ。 
 
  カランコエ

黄色・紅色、そしてそれらが混じったパステル調と、      
いつのまにか鉢が増えました。ちょっと摘んで挿しておくと、
どんどん増えて。この丈夫さが私にも欲しい。
 
  サクランボ

去年は7粒だったのに、今年は両の手足の指を足しても
たりないくらい。生まれたての清浄な緑の実は、
ちょっと感動もの。 
  都忘れ

この寂しげな花も大好きです。
都忘れの大きな花束を手渡されたなら、嬉しすぎて
卒倒するかもしれない。名前も花に相応しくて素敵。 
  ワタシの名前は「ネル」

ワタシがこの家の家族になって、もう15年。
土を掘っていたので、鼻先が泥で汚れているけれど、
家人はワタシを美犬(?)だと信じて疑わない。
                                               
  せっこく                

陽に透けるような花弁が可憐です。
惜しげもなく花をいっぱいつけて、ベランダを彩ります。
いつのまにか5鉢に増えました。
 
  サクランボ

うっすらと色づきはじめました。
これが真っ赤なルビーのように染まるのですから……。 
鳥に食べられないように、しっかり護ってあげなくては。
  蔓バラ

息子が幼稚園の時のクラス名は、バラで統一されていました
蔓バラ・白バラ・紅バラ・野ばら。
さすがに茨バラはなかった。
息子は、たしか野ばらだったっけ。可愛かったなあ。
  紫らん

今年も鉢いっぱいに咲きました。
行儀よく、小さな花が縦にならんでいます。
春風が吹くと、やさしく揺れています。 
                               
  鉄線花

蔓が鉄の線のように固いので、その名がついたとか。
「クレマチス」や「風車」などという、名前もあって、      
ペンネームというか芸名を持っているんですね。 
  ピラカンサス

冬には小さな真っ赤な実がなります。可愛い実には毒が
あるとか。「アッいたっ!」油断しているとその棘で、ちくり。
なるほどバラ科。火の棘の意らしいです。
  かたばみ

夜になると葉をたたんで眠ります。
なかなかに行儀の良い花です。
花言葉は「輝く心」。遠い遠い昔に、そんな心を持っていた 
気がするけれど、あの心、どこへ忘れてきたのかしら…
  サクランボ

いただきまーす!
 
                                
  ゼラニューム

「育ちのよさ・真の友情・愛情・安楽・追憶・君ありて幸福」 
こんなに素敵な花言葉を持っているんだね。
君ありて幸福なんて最高! 
ゼラニュームで、庭いっぱいにしようかな。
虫除けにもなるそうだし。
  ブライダルブーケ

鉢植えで窓辺に吊るしていたのに、いつの間にか庭に
咲いている。野生化して花も葉も立派なこと。
清純な花嫁が、 逞しい主婦に変身したって感じ。
  長い間「アッサム桜」だと思っていたのに、
きょう調べてみたら、どうやら違っていたみたい。
ごめんね。で、君の名は?
 
 
キクナ

ベランダでキクナの栽培をしていたら、黄色のコスモス
のような花が咲いた。
こうなったら種になるまで、みとどけてやろう。
 
                                 
  どくだみ

雑草も我が家では立派な庭の花
臭いと毛嫌いされるのに、白い花のなんと高潔なこと。   
十字架の花びらは神々しい。
人の評価など気にしない、強さ気高さ……。
  
  どくだみ

裏庭には足の踏み場もないほど、びっしり。
歩いて花を潰すのが可哀想で、ちょっと通らせてねと、
水遣りをしています。乾いたら十薬にします。 
  珊瑚樹

30年も名前を知らなくってゴメンネ。
今日、図鑑で調べて初めて知りました。
美しい名前を持っていたんだね。 
  マーガレット

好き・嫌い・好き・嫌い………
花びらを一枚ずつちぎった恋占い。
好きで終わるまで続けた、残酷だった私。 
                                 

  あんなに繁華街が大好きだったのに、人疲れをおこすようになった。
  はんたいに、大きな空の下で、空気をいっぱい吸うのが好きになった。
  
  DNAが原始を覚えているのか、どんどん体や心が土を恋しがる。
  手足が伸びやかになり、新鮮な空気が体いっぱいに入る。
  日焼けなどは気にしない。
  太陽と仲良くすれば、日に焼けるのはあたりまえだから。
  というわけで、家の近くに小さな貸し農園を借りた。

  平行して、
  昔、祖母がしていた手仕事のようなことが、とても懐かしく、
  心地の良い作業になってきた。
  その1つが、果実酒づくりである。

  果実を洗い、ひとつひとつ丁寧に水気をふきとる。
  静かにゆっくり流れる時間に、癒されている自分を感じる。
  ホワイトリカーに浮かぶ、赤や緑色の綺麗なこと。
  じっと眺めつづける。なんと芳醇な時間……

  そして瓶の中で、ゆっくり果実酒は育ってゆく。
  
    
 

            

   
                                  6月15日、月曜日午後


 
                                                 
  緑のカーテン

お調子者の私は「緑のカーテン」なるものに挑戦中だ。  
裏庭にゴーヤを2鉢うえた。
ネットの目が細かすぎ、格好よく上に伸びないが、
それもご愛嬌!
今年の夏は、小学校の頃の朝顔の観察よろしく、
ひと夏を楽しめそうだ。 


ゴーヤ

可愛い実がついた。
一人前にゴーヤの姿形をしている。
しかし、生まれたては、なぜこうも可愛いいんだ!

きっと、無垢だからだ。


                            
                                      
メドウセイジ

突き刺すような、深い青。
吸い込まれそうな、深い青。 
まじりっけのない、深い青。

玄関が寂しいとき、お出まし願います。
  むかで欄

しかし何とかならなかったのだろうか、この花の名前 。  
確かに百足の足のような無数の葉が伸びてはいるが。
花は米粒ぐらいの、可憐なピンクです。
拡大鏡で見てください。
  まだ名前の知らないハーブ。

しじみ蝶のような大きさの花です。
風が吹くと花たちは揺れて、涼やかな香りを
ふりまきます。、 
  桔梗

秋の花だとばかり思っていたのに、我が家では毎年
7月の声をきくと、律儀に花を咲かせます。
暑い盛りを健気に9月が過ぎても、まだ咲いています。 
                   
  

  「その後ちっとも花が増えないねえ。ひょっとして品切れ?」
  電話の主は息子だ。
  「流石にね。小物達にも総動員ねがったけれど、ボチボチ終わりに近いカナ」
  それにしてもあの狭さに、これだけの花が咲いていたんだねと、
  息子はちょっと感慨ぶかげに言った。
  
  「あと、どんな花が咲く?」
  「上手くいけば、来年あたり、ハナミズキかなあ」
  「咲くといいね。なんなら、鉢植えの花をプレゼントしようか?」
  「ありがたいけれど、それって、主旨が違わない?」
  
  秋めいて、ときおり小さな庭に秋の風が吹いています。



              
                 
         ヤブラン                ベランダで稲を育てています
                              お米のなるころ、匂いがする
                              のか、雀がおでましです
  
  
                                   
  きあげは蝶

知人から幼虫をプレゼントされ、孵化させました。
蝶になって飛び立ったときは、感動ものでした。
上手く飛べるか、いつまでも蝶を眺めていました。 
  ピラカンサス

レースのようだった白い小花が、真っ赤に染まりました。
棘と毒で、その身を守るなんて、あなたには一体、
何が隠されているの。それとも臆病なの?
 
  白菊

マーガレットのような白菊。
そういえば最後に菊人形を見たのは、いつだったかしら。
今年はきっと見にいくからね。 
  友人から貰った盆栽仕立ての花

貰われてくるときは名札をつけていたのに、いつのまに
なくなったのかな。小指の先ほどの小さな花です。
つつましやかだけれど、自分の世界を持っている花。
                                           


  「この花、咲かせてみて」と、知人から花の苗や種をいただくことが多くなった。 
  庭の花たちの品切れを、心配していただいているのだ。
  いただいた種や苗は、咲かせねばなるまい!
  そしてここにアップして、証拠を見せねばなるまい!

  花咲か爺さんに弟子入りしたいなあ……。
  傍らで土を掘る元気もなくなった愛犬が、一日中うつらうつらと眠っている。
  
                                         2010.1.12
 
庭の北東の片隅で咲いている。           
魔よけである。あの尖った葉先で魔物を突くのだろう。 
ところが先日、友人から面白い事を聞いた。 
柊も年を取ってくると葉の先が、丸くなるらしいのだ。
歳と共に尖りだしてきた私には、耳の痛い話だ。
  シャコサボテン
よほど我が家と相性がいいのか、 
どんどん勢力を伸ばし、南側のベランダを独占している。
赤や桃色、白色と、華やかに冬を乱舞する。
お嫁に出した子供は、何鉢になるだろう。
今年も元気に花を咲かせているだろうか。親の心境だ。
  白椿

待ちかねて待ちかねての開花。
種類は勝手に侘び助と決めている。好きだから……。 
この花を育てた庭男の名前が侘助だったとか.


  長い間、休眠していたあいだに、庭には多少の変化があった。
  絶えてしまった花があるかと思えば、植えた覚えのない花が咲いたりと。
  鳥が運んでくれたのだ。
  千両の横に知らない間に万両が育っている。
  なんという偶然。鳥も粋な計らいをするものだ。
  赤い実が付いたらさぞかし綺麗だろうと、待ちかねて待ちかねて……。
  付いた実は、なんと白だった。
  少しがっかりしたけれど、ハッと気づいた。
  千両の赤に万両の白。紅白だ。
  本当に鳥は粋な計らいをしてくれたものだ。
  そんな賢い鳥は、いったいどんな鳥だ!

椿
7年前に五島列島へ行った。
椿が大好きだというと、タクシーの運転手が発芽したばかりの小さな苗を下さった。2度と行けないだろうと大事に育てた。私の肩の高さになったころ「お待たせ!」と開花した。海辺にふさわしく花名は「小磯」だ。

  万両に実の付いた日から、毎日、庭を眺めている。
  鳥には詳しくないが、けっこう何種類かの鳥が訪問してくれる。
  スズメ、ヒヨドリ、ハトにモズ、セキレイ、そして春先のメジロ。
  ときおり、カラスが縄張りを守るように、上空で大声で鳴いている。
  万両をプレゼントしてくれたのは、たぶんヒヨドリだろう。
  先日、白い実をついばんでいたから。
  しっかり食べて、また他所のお宅にプレゼントしてあげてね。

  今度はハナミズキをお願いね。



なでしこの苔玉
山野草のお店で見つけた苔玉です。
苔になでしこを植えてあって、なんとも可愛いのです。枯らさないように、気をつけて、今日、やっと咲きました。
か弱いなでしこです。守ってやらなきゃ。

先代の金魚が亡くなって、瓶の中は寂しくなった。
生き物の気配のない庭は、忘れ物をしたようだ。さっそく金魚を買いに行った。和金を3匹。私の足音がすると、水面に顔を出す。小さくても生き物がいると、暖かい。
ニューフェイスです。
粉雪のような4弁の白い花。たしかカタカナの名前だったのに 忘れてごめんね。でも種から育てた花だから、思い入れは一入だよ。きっと名前を見つけておくからね。 
サツキ
チーン (鉦の音) 
庭から一輪。母の遺影の前に、お供えです。雑多な草花に順次おでまし願ってます。ささやかな花だけれど、私が育てた花だからね。お母ちゃん。
撫子
サツキの次はあなたの出番だよ。
もう少し植木鉢の中で待っていてね。5月は写真の母も、次はどんな花だろうと、楽しみにしているだろうな。
蛍袋
花の中に蛍を誘い込むなんて、よほどの魅力だね。
中で点滅する光で、きっとはちみつ色に染まるんだろうね。蛍の提灯。庭に蛍が迷い込んでくれないかなあ。
蓮の葉
こんなに立派な葉なんだから、大きな花を咲かせてね。うそうそ! 立派でなくてもいいから花をつけてね。責任重大な蓮なんだから。プレッシャーをかけて、ごめんね。
それって褒め言葉?
我が家に初めて来た人は、一様に、「わあ、こんな狭い庭に、よくこれだけの花を咲かせたものね」と、驚きの声をあげる。そしてすぐに、「あっ、ごめん!狭い庭だなんて言って」と、申し訳なさそうな顔をしつつも、花の種類を数え始める。
私は大阪のおばちゃんが安い買い物を自慢するように、裏の細い通路にも、二階のベランダにも咲かせてるの、といかに狭い庭に沢山の花を育てているかを自慢する。
だが我が家の庭は、カイヅカイブキの生け垣に囲まれて外からは一輪の花も見えない。
それも私の気に入っているところだ。何もないように見えて、実は「有る」って、なんだか好きだなあって……。人間も意外性のある人って素敵だもの。

カンナ
小さな農園を借りている。我が家の狭い庭にカンナは無理なので、畑の隅に植えた。なかなか芽が出ず、ヤキモキさせたが、ここにきて急に成長いちじるしい。「こんな場所を取るものを植えて」と、畑仲間からは呆れられているが。なんのその。
サフランモドキなんて、誰がなづけたの?心無い人だねえ。もどきじゃないよ、鬱陶しい梅雨空にピンクの花。一隅を照らしているよ。これからは貴女の事を「レインリリー」って、呼ぶね。
花言葉は「便りがある」だって。誰から便りがあるのかなあ
蚊除け草
庭が花や緑でいっぱいになるのは嬉しいんだけれど、その分、蚊が増えて困る。でも両方いいことってないしね。
そこで君の出番! 期待しているよ!
ギボウシ
古参なのに、毎年毎年、花を咲かせてくれているのに、どうして紹介するのを忘れていたんだろう。白い縁取りの葉も、薄紫の花もしとやかに美しいのに。気を悪くしていた?お詫びにもっと目立つところに鉢を移すわ。
「蜘蛛の糸」のお釈迦様よろしく、毎日、蓮を観察している。こんなに立派な葉が沢山なのに、まだ花芽は出ない。
甕を覗いていて地獄が見えたら、怖いだろうな。
えっ、もう咲いたの? まだ6月なのに。せっかちなカンナだね。それにカンナって背丈が高いんじゃないの。畑で咲いたカンナは30センチほどの背丈です。ミニカンナって、あるのかなあ。不思議な事ばかり。
Kさんへ  報告でーす!
蕾が付きました。3つも付きました。日に日に大きくなってゆきます。そういえばカンナをくれた友人もKさん。あれっ、そういう私の頭文字もK.。意外なところで共通点。
グラジオラスが咲いた。それも白い。今朝、庭を見たら雨に濡れてひっそりと。あまりに清楚でいじらしいので、私の部屋に飾った。花言葉は「密会」。なんだか未来に光が差すような……。早く元気にならないと。
ベランダが浄土になりました。時おり風が吹いて、白蓮がゆれます。花弁に一片の欠けも汚れもなく、蕊の黄色も鮮やかです。葉は私が座れるほどの大きさで、どこからか小鳥の声が。貴女も清浄でいなさいね、そんなメッセージが聞こえてきます。
今朝のベランダ浄土。蕊からは微かな香りがきこえます。
真蓮寺さま・kさん、ありがとうございます。

     2018.7.10
命の4日間。どきどき、うっとり、そしての散華。最後の日の貴女を見るのは辛かったけれど、これも約束事。また来年も会えたら嬉しいけれど……
蓮    ちょっと中を覗かせてね。変な趣味じゃないよ
トロピカル系 カンナ
野性的で暑苦しくて、猛々しくて、野暮ったくて、不必要に大きな葉で……。そんな昔ながらのカンナが欲しかったのに、購入した苗は、またもやミニカンナ。実家の庭に咲いていたあのカンナはどこで買えるのだろう? 欲しいなあ。
咲きました!酔妃蓮です。酔った妃なんて最高じゃないですか。香りはなんとミント系。蓮に香りはないと思っていたのに、驚きです。
7月29日。今日のベランダの様子。
蓮の台が7つに蕾が1つ。

昨夜から今朝にかけての台風にもめげず、長い茎の1本も折れず蕾も健在。なんという生命力。2000年以上昔の古代のハスの種から花が咲くんだもの、少々の事では大丈夫だね。
あやかりたいな。

ハチスを振ってみると、カラカラコロコロと音がする。悪いけれど、生け花に使わしてもらっていいかな?展示会で、うちの蓮です、って自慢するよ
築40年の我が家と同年齢の珊瑚樹。ずいぶん大木になって、いまやベランダを越しています。艶やかな真っ赤な実は、家族を祝福してくれてそう
小菊
玄関の前で菊の香りが広がっている。さすが秋の香り、気品が感じられる。墨をすったときの心鎮まる匂いと似ている。両手で抱えきれないほどの菊のために、家じゅうの花瓶にお出まし願った。
ヒヤシンス
漢字では「風信子」。なんとも素敵な当て字。ギリシャ神話の美少年、ヒュアキントスが語源だとか。風に金髪をなびかせている少年の瞳の色は、きっと紫がかったブルー。
西洋実桜
本物の桜より一足早く、サクランボの佐藤錦が7分咲きだ。毎年ドッサリ甘い実をつけてくれるのに、「西洋実桜」なる名前だとは知らなかった。ごめんね。庭がはんなりと、ちょっといい感じ。